つみたてNISAと現行NISAの使いわけ。30代夫婦のわが家が、夫:現行NISA・妻:つみたてNISAにする理由

2018年1月からつみたてNISAがはじまることにより、20歳以上の方はつみたてNISAか現行NISAかを選べることになります。

選択肢が増えるのはうれしいことですが、「何がちがうの?どれを使えばいいの?」と迷ってしまいますよね。

そこで今回は、30代で子育て中のわたしたち夫婦がどのようにNISAを利用するかを紹介します。

結論からいうと、夫は現行NISAの利用を続け、妻はつみたてNISAをはじめることにしました。

つみたてNISAと現行NISAのちがい

つみたてNISAと現行NISAのちがいについて、おもなポイントをまとめました。

現行NISAとつみたてNISAの違い
「非課税」とは?

株式の配当金をもらった場合や、投資信託を売却して運用益が出た場合には、20.315%の税金がとられます。

しかし、NISA口座で買った株式や投資信託については、配当金や運用益に対して税金がかかりません。

これを「非課税」といいます。

つみたてNISAのメリット・デメリット

つみたてNISAのメリットは、2つあります。


1. 非課税期間が20年と長い

2. 金融庁が厳しく定めた条件にあう株式投資信託やETFのなかから運用商品をえらぶので、商品えらびを失敗しにくい


一方、年間の非課税枠が40万円なので、現行NISAと比べると非課税枠が小さい点はデメリットです。

現行NISAのメリット・デメリット

現行NISAのメリットは、2つあります。


1.年間の非課税枠が120万円と大きい

2. 株式投資信託や国内ETFだけでなく、国内外の上場株式や海外ETFも購入できる


一方、非課税期間が5年(ロールオーバーにより最長10年)なので、つみたてNISAに比べて短い点はデメリットです。

夫が現行NISAを使い続ける理由

冒頭でも書きましたが、わが家では夫が現行NISAを使いつづけ、わたしがつみたてNISAをはじめることにしました。

まずは、夫が現行NISAを使い続ける理由について書きます。

1. 海外ETFを買い続けたい

夫が現行NISAを使い続ける理由の1つめは、海外ETFを買い続けたいからです。

わが家は2016年から、NISA口座で海外ETFを買っています。


〈海外ETFの一般的なメリット〉

・コスト(信託報酬)が低い

・資産額が大きいので運用が安定している


上にあげた一般的なメリットのほかに、わが家は「分配金がもらえる」という点に魅力を感じています。

分配金とは、株式でいう配当金のようなもの。

夫のNISA口座で保有しているVTやVWOというETFの場合、年に2%くらいの分配金がもらえます。

ETFでもらった分配金を旅行やレジャー費に使って楽しんでいるので、今後もETFを買い続けたいのです。

2. 過去のデータでは、一括投資のほうが利益額が大きくなる場合も多い

夫が現行NISAを使い続ける理由の2つめは、過去のデータを参照すると、一括投資のほうが利益額が大きくなる場合も多いからです。

積立投資のすべて』という本では、一括投資と積立投資がわかりやすく比較されています。

検証データ期間:1989年12月末~2010年12月末

まず、積極的にリスクを取るタイプから、保守的でリスクをおさえるタイプまで、幅広く9種類のポートフォリオを用意した。(略)

ポートフォリオに毎月1万円の積立投資を10年間続けたとして、1989年12月末から10年間の積立投資を1回目とし、1ヶ月ずつ10年間の検証期間をずらしていく。(略)

これからの結果を一括投資したときの場合と比較する。毎月1万円ずつ10年間積み立てたときの投資額120万円と、同じスタートラインで投資開始時に120万円の一括投資をした運用結果を比較するわけだ。

〈出典〉『積立投資のすべて

下記のグラフは、各プランの平均利益額をグラフにあらわしたもの。

グラフを見ていただければわかるように、1989年からの過去20年間は、一括投資のほうが積立投資よりも利益額が大きくなりやすかったのです。

積立投資vs一括投資の利益額比較

〈出典〉『積立投資のすべて

また、各プランの損となった回の数を示したのがこちらの図です。

1989年からの過去20年間は、一括投資のほうが積立投資よりも損をしにくかったのです。

積立投資vs一括投資の損失回数比較

〈出典〉『積立投資のすべて (現代の錬金術師シリーズ)

今後の株式や債券の流れを予測することはできませんので、次の20年はつみたて投資のほうが儲かるのかもしれません。

しかし「一括投資のほうがいい場合もある」という検証は、現行NISAを続けようと決めるうえでの心の支えになりました。

妻がつみたてNISAをはじめる理由

夫は現行NISAを使い続けることにしましたが、妻であるわたしは、つみたてNISAをはじめることにしました。

理由は2つあります。

1. 妻も現行NISAを使うだけの資金がない

妻がつみたてNISAをはじめる理由の1つめは、夫婦で現行NISAを使うだけの資金がないからです。

仮に夫婦で現行NISAを使うとなると、この先5年の非課税枠の合計は960万円にもなります。

〈夫婦で現行NISAを使う場合の非課税枠〉

夫:120万円×3年=360万円

妻:120万円×5年=600万円

⇒合計:960万円

わが家の資産と理想のアセットアロケーションからみて、5年で960万円もリスク資産を買うのは明らかにリスクを取りすぎ。

30代子育て家庭の投資状況。投資している商品と目標のアセットアロケーションを紹介

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当たり前のことですが、非課税枠を使い切るよりも、アセットアロケーションを維持するほうがはるかに大事です。

わが家の資産バランスから考えると、夫:現行NISA(残り3年で合計360万円)、妻:つみたてNISA(20年で合計800万円)がベストだと考えました。

2. 積立投資は心理的ハードルが低い

妻がつみたてNISAをはじめる理由の2つめは、積立投資は心理的ハードルが低いからです。

わたしは企業型DCをふくめると、約10年間つみたて投資をした経験があります。


・2008年~2013年:企業型DCで先進国株式と先進国債券のインデックスファンドに投資

・2014年~今:セゾン投信のセゾンバンガード・グローバル・バランスファンドに投資


つみたて投資を10年経験してわかったのは、一括投資に比べて、精神的にラクだということ。

一括投資をするときには、次のような不安を乗り超えなければいけません。


・「明日暴落するのではないか?」という不安

・「買い方を間違えて、ありえない価格で購入してしまうのではないか?」という不安


一方つみたて投資は、決まったタイミングで決まった額を自動的に買い付けるので、買うときの不安がありません

また、株価が下がっても上がっても、投資のモチベーションを保つことができるという心理的なメリットもあります。

株価が下がったら「たくさん買える!今のうちに仕込んでおきましょう」と思えるし、株価が上がったら「含み益が出てる!いい感じ」と思えるからです。

まとめ


〈夫が現行NISAを続ける理由〉

1. 海外ETFを買い続けたい

2. 過去のデータでは、一括投資のほうが利益額が大きくなる場合も多い

〈妻がつみたてNISAをはじめる理由〉

1. 妻も現行NISAを使うだけの資金がない

2. 積立投資は心理的ハードルが低い


今回は、夫が現行NISAを続ける理由と、妻がつみたてNISAをはじめる理由についてまとめました。

選択肢があると、どちらかを選ぶのはむずかしいですよね。

現行NISAにもつみたてNISAにもメリット・デメリットがあるので、家族構成や資産状況にあった使い方をするのが一番なのではないかなと思います。

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4 件のコメント

  • いつも楽しく拝見させて頂いています。今後現行nisaは、ロールオーバーが出来ず、長期保有する場合は、課税口座への移管になり、またつみたてNISAへの移管もできないそうです。とすれば、数年後には売却か特定口座への移管を選択することとなりますが、この点はどの様にお考えですか?

    • TAさん、こんにちは。
      いつもブログをお読みくださりありがとうございます。

      課税口座への移管は悩ましい問題ですよね……。
      今後の家族の状況や資産の状況によって変わるので、現時点で「絶対にこうする!」とは決めていません。
      が、現時点で有力なのは、特定口座への移管です。

      わが家はETFを買っているので、原理原則にしたがうと、5年(もしくは10年)の非課税期間をめいっぱい利用して、特定口座へ移管することが望ましいと思います。

      しかし、NISA口座⇒特定口座への移管時に、マイナスだとしても評価元本が書き換えられてしまうのがとても痛いです。
      その点を考慮すると、非課税期間終了の1~2年前にプラスだったら移管してしまう気がします……。
      「マイナスになったらどうしよう?」と思いながら日々を過ごすのは性格的に合わないので(^^;)

      以上ですが、ご質問への答えになっていますでしょうか?
      この度はご質問くださりありがとうございました。
      今後ともどうぞよろしくお願いします。

  • お返事ありがとうございます。
    とても参考になりました。

    あと、すみません、1点訂正いたします。
    (誤)
    今後現行nisaは、ロールオーバーが出来ず、

    (正)
    2018年からのつみたてNISA口座を選ぶと、すでに現行NISAで投資した分のロールオーバーができなくなる

    つまり、現行NISA→つみたてNISAへ区分変更しなければロールオーバー可能(非課税口座を最長10年保有可能)なようです。さらに、その際はロールオーバー上限金額は撤廃されるようになったので、現行NISAにも十分メリットがあるかと思います。

    • TAさん、こんにちは。
      コメントの承認と返信が遅れてしまい申し訳ありません。
      日曜日にパソコンが壊れてしまい、修理に出しておりました。

      参考になったと言っていただき、とてもうれしいです。
      ご訂正の件、ありがとうございます。
      現行NISAを使っている方がつみたてNISAを選ぶと、ロールオーバーできなくなるみたいですね。
      複数の選択肢があると、何を取るかの判断をしなければいけないので悩みますね……。

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