企業型確定拠出年金(DC)のマッチング拠出を利用して老後資金づくり。マッチング拠出のメリット・デメリット

わが家では、今年の4月から、企業型確定拠出年金のマッチング拠出をはじめます。

わたしの夫の会社は、企業型確定拠出年金に加入してくれており、月々約12,000円の掛金を拠出してくれています。

企業型確定拠出年金に加入している方は、マッチング拠出という制度が使える場合があります。

マッチング拠出は、老後資金をつくるための最強制度です。

今回は、企業型確定拠出年金のマッチング拠出をするメリット・デメリットについて書きます。

「企業型確定拠出年金に加入してる!でも、マッチング拠出って何?」と思われた方、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

企業型確定拠出年金とは?

企業型確定拠出年金とは、老後に受け取れるお金のひとつです。

老後に受け取れる3つのお金

1.国から(国民年金・厚生年金など)

2.会社から(退職一時金・確定給付企業年金・企業型確定拠出年金など)

3.自分で準備(個人型確定拠出年金・預貯金など)

退職一時金・確定給付企業年金・企業型確定拠出年金のちがい

会社から受け取れるお金には、おもに退職一時金・確定給付企業年金・企業型確定拠出年金の3つがあります。

退職一時金とは?

退職一時金は、いわゆる「退職金」のことです。

つまり、「あなたが会社を退職するときに、会社はあなたに〇〇円を支払うよ」という制度です。

確定給付企業年金とは?

確定給付年金は、掛金は決まっていないけれど、将来いくらもらえるかが確定している年金のことです。

つまり、確定給付企業年金とは、「会社が運用して資金をつくるから、あなたが〇〇歳から〇〇円を年金として支払うよ」という制度です。

わたしの夫
そもそも、年金ってなんなの?
macchi
年金とは、一定期間継続して、お金がもらえることよ。退職一時金(退職金)だと、1回しかお金がもらえないでしょ。

企業型確定拠出年金とは?

確定拠出年金とは、掛金は決まっているけれど、将来いくらもらえるかが決まっていない年金のことです。

つまり、企業型確定拠出年金とは、「会社が毎月〇〇円を拠出(=確定拠出)するから、自分で運用して老後の年金を自分で作ってね」という制度になります。

企業型確定拠出年金は、一時金でもらうか年金形式でもらうかを選択できます。

企業型確定拠出年金のマッチング拠出とは?

今回のテーマである企業型確定拠出年金のマッチング拠出とは、企業型確定拠出年金の掛金を、自分で上乗せできる制度です。

企業型確定拠出年金の掛金は会社が負担しますが、マッチング拠出の掛金は自分で負担します。

マッチング拠出は、企業型確定拠出年金に加入していれば誰でもできるの?

マッチング拠出は、企業型確定拠出年金に加入しているからといって、誰でもできるわけではありません。

企業型確定拠出年金に加入している方は、次の3つに分かれます。

1.マッチング拠出ができる

2.個人型DCに加入できる

3.どちらもできない

1~3のどれにあてはまるのかは、会社の規定によりますので、会社にご確認ください。

わたしの夫の会社は、「1.マッチング拠出ができる」という規定になっています。

マッチング拠出の掛金のルール

マッチング拠出の掛金には、ルールがあります。

1.他の企業年金がない場合:月55,000円までで、企業の掛金以下

2.他の企業年金がある場合:月27,500円までで、企業の掛金以下

わたしの夫の場合

わたしの夫の会社は、退職一時金がもらえて、企業の掛金は月12,000円。

この場合、「2.他の企業年金がある場合:月27,500円までで、企業の掛金以下」にあたりますので、マッチング拠出の掛金は月12,000円までとなります。

マッチング拠出のメリット

わたしの夫
自分で掛金を上乗せするなんて、何かメリットがあるの?
macchi
2つのメリットがあるよ。くわしく説明するね

メリット1.所得税・住民税が安くなる

〈出典〉ろうきん「マッチング拠出の節税効果シュミレーション」

上は、納税額が決まるしくみを図で表したものです。

マッチング拠出において注目すべきは、赤枠の部分。所得控除が大きくなると、②の課税所得が減り、結果的に④の納税額(所得税・住民税)が少なくなるというイメージがわかるかと思います。

マッチング拠出は、所得控除のなかの「小規模企業共済等掛金控除」にあたりますので、②の課税所得を減らすことができ、結果的に④の納税額(所得税・住民税)が減らせるのです。

マッチング拠出をすると、どれくらい税金が安くなるの?

どれくらい税金が安くなるかは、給与や家族構成などによって異なります。そのため、実際にシュミレーションをしてみました。

シュミレーションに使ったサイトは、『ろうきん「マッチング拠出の節税効果シュミレーション」』です。

(1)詳細版を選ぶ

(2)年齢・年収・家族構成・マッチング拠出・運用利回りを入力

純粋な所得税・住民税の節税額だけをシュミレーションするなら、運用利回りは0%を選ぶとわかりやすいです

(3)結果を確認

年収700万円のわが家の場合、マッチング拠出を年間144,000円(月12,000円)するだけで、納める税金が1年あたり33,500円安くなります。

これは非常に大きな節税ですよね!

住宅ローン控除などを受けている方は、注意!

他の所得控除(医療費控除など)や税額控除(住宅ローン控除など)が大きく、そもそもの納税額が少ない方にとっては、マッチング拠出の節税効果が小さくなることがあります。

また、住宅ローンなどのローンをお持ちの方は、マッチング拠出をするよりも、繰り上げ返済をしたほうがいいこともありますので、ご家庭の事情に合わせて検討してみてください。

メリット2.運用益が出ても、税金がかからない

確定拠出年金は、投資信託や定期預金など、自分で選んだ金融商品で運用します。

投資信託や定期預金で運用益が出た場合、通常は運用益の約20%の税金が取られますが、確定拠出年金で出た運用益については、税金がかかりません

運用益に税金がかからないと、どれくらいおトクなの?

先ほどの『ろうきん「マッチング拠出の節税効果シュミレーション」』を使って、シュミレーションしてみました。

(1)詳細版を選ぶ

(2)年齢・年収・家族構成・マッチング拠出・運用利回りを入力

今回は仮に3%としましたが、運用益は保証されているものではありませんし、元本保証以外の商品の場合、元本割れすることもありますのでご注意ください。

(3)結果を確認

「運用益に税金がかからない」ことのメリットは、「資産運用によるメリット」で確認します。

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仮に月12,000円の掛金を27年間拠出し、年3%で運用できた場合、本来納めるべき税金は534,000円。しかし、確定拠出年金の場合はこの534,000円を払う必要がありません。

これは、大きな節税ですよね!

マッチング拠出のデメリット

わたしの夫
マッチング拠出ってすごいね!でも、何かデメリットがあるんじゃないの?
macchi
一般的には、2つのデメリットがあるよ。わが家が、老後資金を作るうえでのデメリットは、ほぼゼロだけどね。

デメリット1.60歳まで引き出せない

企業型確定拠出年金は、原則60歳まで引き出せません。「原則」と書きましたが、引き出せる方は非常に限られた条件下にある方ですので、「60歳までは引き出せない」と考えておいていいでしょう。

そのため、マッチング拠出として自分で負担する金額は、「老後資金として貯めるお金」ということになります。

デメリット2.受け取り時に税金がかかることがある

「人によっては」ですが、受け取り時に税金がかかることがあります。

これが非常に複雑なしくみなのですが、重要なのは、退職金や企業型確定拠出年金がたくさんもらえる方は、企業型確定拠出年金(もしくは退職金)を受け取るときに課税されるということです。

課税される目安

退職時に勤続30年:退職金と企業型確定拠出年金など合わせて1,500万円以上

退職時に勤続35年:退職金と企業型確定拠出年金など合わせて1,850万円以上

たとえばわが家の場合、同じ会社に35年勤めると、おおよそ次のような退職金がもらえる予定です。

・退職一時金:1,000万円
・企業型確定拠出年金(企業負担分):400万円
・企業型確定拠出年金(マッチング拠出分):400万円
→合計:1,800万円

勤続35年で退職すると1,850万円までは税金がかからないので、わが家は全額非課税です。

わが家と同じように非課税枠で収まっている方は、一時金でもらえば税金がかかりません。

一方、退職金や企業型確定拠出年金がたくさんもらえる方でも、退職所得特有の課税計算方法により、多くの方にとっては、給与でもらうよりも税金はかなり少なくすみます。

つまり、掛金の拠出時に払わなくて済んだ所得税・住民税にくらべると、受け取り時に払う税金が少ない方が大半です。

そのため、デメリットと言えるのかは微妙ですが、受け取り時に課税されることはあまり知られていないので、この記事ではデメリットとして書きました。

ただし、「退職金や年金がたくさんもらえそう!受け取るときに、できるだけソンしたくない!」という方は、『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』を読まれることをおすすめします。

受け取り時の注意点について丁寧に書かれており、とても参考になります。

これは個人型確定拠出年金の本ですが、企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金は受け取り時にちがいはないので、この本を読めば問題ないです。

この記事で説明しようと思いましたが、非常に煩雑で、しかも個々のケースに応じて状況が異なるため、断念しました。

企業型確定拠出年金の受け取り方には、一時金だけでなく年金形式もありますが、節税メリットを享受しやすいのは一般的に一時金での受けとりなので、この記事では一時金のみ説明しました。

まとめ

企業型確定拠出年金のマッチング拠出は、老後資金を作るためには最強の制度です。

わが家は限度額まで掛金を拠出して、老後資金づくりをがんばります!