専業主婦は個人型確定拠出年金に加入したほうがおトクなの?〈現在未加入の方向け〉

2017年1月1日から、専業主婦も個人型確定拠出年金に加入できるようになりました。そうなると、「専業主婦も個人型確定拠出年金を利用した方がいいのかな?」って疑問に思いますよね。

この記事では今個人型確定拠出年金に「未加入」の専業主婦の方(税金を納めていない方)が、個人型確定拠出年金を利用すべきかについて説明します。

▼個人型確定拠出年金の「運用指図者」で専業主婦の方は、こちらの記事をお読みください。

個人型確定拠出年金の「運用指図者の専業主婦」は、掛金を拠出したほうがいいの?

2017.01.18

▼個人型確定拠出年金に「未加入」で会社員の方(税金を納めている方)は、こちらの記事をお読みください。

会社員は、個人型確定拠出年金に加入したほうがおトクなの?〈現在未加入の方向け〉

2017.02.09

専業主婦にとっての、個人型確定拠出年金のメリット・デメリット

専業主婦にとっての、個人型確定拠出年金のメリット

本来、個人型確定拠出年金には、次の3つのメリットがあります。

1.掛金が全額所得控除(所得税・住民税が安くなる)

2.運用益が非課税(通常、運用益には約20%の税金がかかるが、確定拠出年金だと税金がかからない)

3.受け取り時にも非課税枠がある(退職金と同じ優遇枠が使える)

しかし、所得のない専業主婦にとってのメリットは、2.運用益が非課税だけです。

専業主婦にとっての、個人型確定拠出年金のデメリット

・60歳まで引き出せない

手数料がかかる(年額最低2,004円)←重要!

専業主婦は個人型確定拠出年金を利用するべきなの?

ただでさえ難しい、年金制度。とにかく結論が知りたいですよね。

そこで、結論をお伝えします!これは、夫の状況に応じて異なりますので、どれに当たるかを確認してくださいね。

1.投資をするつもりがない方

投資をするつもりがない専業主婦の方は、個人型確定拠出年金に加入するべきではありません。

理由は、口座維持と掛け金拠出のために手数料がかかるからです。

2.投資したい&夫が個人型確定拠出年金に加入できる方

夫が個人型確定拠出年金に加入できる場合、夫が加入するほうがおトクです。

理由は、夫なら3つのメリットをフル活用できるからです。

1.掛金が全額所得控除(所得税・住民税が安くなる)

2.運用益が非課税(通常、運用益には約20%の税金がかかるが、確定拠出年金だと税金がかからない)

3.受け取り時にも非課税枠がある(退職金と同じ優遇枠が使える)

夫が個人型確定拠出年金に加入できるのはどんな場合?

1.夫が企業型確定拠出年金に加入していない場合

2.夫が企業型確定拠出年金に加入しているが、夫の会社が個人型にも加入することを規定で認めている場合

※なお、夫が企業型確定拠出年金に加入していて、2.に当てはまらない場合、「企業型確定拠出年金のマッチング拠出」ができることがあります。

この場合は、専業主婦が個人型確定拠出年金に加入するよりも、夫の企業型確定拠出年金のマッチング拠出のほうがおトクです。

わが家はこのタイプで、マッチング拠出をはじめます。くわしくはこちらの記事

3.投資したい&夫が個人型確定拠出年金に加入できない方(もしくは夫が加入済で限度額まで拠出している方)

夫が個人型確定拠出年金に加入できない場合(もしくは夫が加入済で限度額まで拠出している場合)は、専業主婦が個人型確定拠出年金に加入することに一定のメリットがあります。

このケースの方は、次のどれに当てはまるかを確認してください。

(1)60歳まで残りの年数が少ない方

60歳まで残りの年数が少ない方は、個人型確定拠出年金に加入することをおすすめしません。

なぜなら確定拠出年金には、一時金で受け取る場合、60歳で掛け金の拠出を終了し、70歳までに引き出さなければならない(70歳で運用終了)からです。

個人型確定拠出年金は、一時金ではなく年金形式で受け取る方法もありますが、一時金で受け取る方が多いので、ここでは一時金に限って説明しています。

このケースの方は、個人型確定拠出年金ではなく、NISA口座で運用するほうがおすすめです。

ネット証券でNISA口座を開けば、手数料はかかりませんし、譲渡益や配当が最高10年間非課税です。

(2)NISAを利用していない方

NISAを利用していない方にも、個人型確定拠出年金に加入することをおすすめしません。

なぜなら、個人型確定拠出年金は手数料がかかるからです。

投資は、必ず増える保証のある資産運用ではありません。一方、手数料は確実に発生するマイナスです。

NISAならば手数料はかかりませんし、譲渡益や配当が最高10年間非課税です。

(3)NISA口座を利用している方

「すでにNISA口座を利用している方なら、「「老後資金を作る」という目的でなら、個人型確定拠出年金に加入することにメリットがあります。

しかし、掛金を拠出する方にとって、忘れてはならない大事なことがあります。

それは、60歳まで引き出せないことと、掛け金を拠出するためには最低2,004円(年額)の手数料がかかることです。

投資は、必ず増える保証のある資産運用ではありませんが、手数料は、確実に発生するマイナスです。

手数料以上の運用益を出す自信のある方に、掛け金の拠出をおすすめします。

まとめ

現在、個人型確定拠出年金に未加入の専業主婦の方で、個人型確定拠出年金への加入がおすすめなのは、夫が個人型確定拠出年金に加入できなくて(もしくは加入済で限度額まで拠出していて)、老後資金を作る目的で投資したくて、NISA口座を利用済で、手数料以上の運用益を出す自信のある方だけです。

なお、「掛金を拠出しようかな?」と思っている方は、『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』をお読みになることをおすすめします。

確定拠出年金は受け取り方などが少し複雑なのですが、こちらの本では細部まで丁寧に説明されているので、とても参考になりますよ。